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なぜ耳なし芳一は耳だけお経を書き忘れた?真相迫る体験談「経験して初めてわかる」

まいどなニュース 2024年8月16日 19時30分

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の「怪談」(1904年)でも紹介され、日本を代表する怪談として知られる「耳なし芳一」。

悪霊から身を隠すため芳一の全身に般若心経を写経したものの、書き忘れていた両耳をもぎ取られてしまうシーンがあまりにも有名だが、今SNS上ではなぜ耳だけ書き忘れていたのかよく理解できる体験談が、大きな注目を集めている。

「それが、今まで僕の体にお経を書いてくれた人は二人とも『あ〜、書いてみてわかった。これは確かに耳を忘れる。細かくて書きにくいし後回しにしようと思う。和尚の気持ちすごいわかる』という旨の感想を述べています。」と投稿したのはクリエイターの中埜さん(@pisiinu)。

たしかに耳は体の他の部位よりも小さく、構造も複雑。後回しにしてるうちに書き忘れてしまったというのか…。中埜さんにお話を聞いた。

--なぜ耳なし芳一のコスプレを?

中埜:13年前、ある人から古い琵琶をいただいて、弾けないのならせめて有効に使おうと思ってコスプレすることにしました。

その時に『マクロス7』の熱気バサラと撮った写真がネットでバズったのですが、その熱気バサラの人から「2024年8月って熱気バサラの誕生年誕生月なんですよ、そしてマクロス7も30周年なんで、またやりませんか」と持ちかけられて、久しぶりに耳なし芳一の衣装を引っ張り出しました。調べてみたら小泉八雲の『怪談』から120周年だったので、結果良かったと思います。

--全身にお経を書いてもらった感覚は?

中埜:13年前に書いてくれた友人はもう亡くなっていて、今年はお遍路をやっていた友人にお願いしたところ、とても達筆で驚きました。前回は服で隠れるところだけ家で書いてもらって、顔などはコスプレ更衣室で別の友人に書いてもらったのですが、今年はその人が達筆すぎて筆跡を揃えたかったので、顔もお経を書かれたまま電車に乗りました。

--反響への感想を。

中埜:「耳なし芳一を知らない息子や娘に元の話を教えた」というような声もいくつかあって、小さな子どもが古典文学に触れるきっかけになったのは一番やって良かったと思いました。あと、人に撮ってもらった自分の写真を見ると、背景の人がみんな僕を見て笑顔になっています。これもやって良かったと思う実感の一つです。

◇ ◇

SNSユーザー達から

「令和の世に生まれた新しいトリビアである」
「『経験してみて初めてわかること』の代表例のような話だw」
「まさか耳なし芳一のコスプレしたことによって、耳なし芳一の物語としてのリアリティーが検証されるの面白すぎる」

など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんも全身にお経を書く際には、くれぐれも耳を書き忘れないようご用心いただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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