2024年1月に行われた「生成AIの認知と利用動向についての調査」によると、最も一般的なAIサービスは「ChatGPT」で、それを「よく利用している・利用したことがある」人は合計で約15%。なかでも、10代から20代の若年層が最も多く利用しているということがわかりました。
私達の生活を便利にしてくれる最新技術。そんな「AIの使い方」について、これってどうなの…?と考えさせられた、とあるカップルの話を紹介します。
飲食店選びに迷っていたとき、彼氏が…
M美さん(20代・会社員)はその日、悩みに悩んでいました。来週末に友人と会う約束をしていて、二人でお昼ご飯を食べるお店を探していたのです。洋食も美味しそうだし、和食も中華もエスニックも迷ってしまう…スマホとにらめっこしながら悩んでいると、「店探してるの?これ見て」と声をかけてきたのは、M美さんの家に遊びに来ていた彼氏。スマホ画面を見せてくる彼氏に、「オススメのお店でもあるのかな」と思ったM美さんでしたが…。
「コイツは俺が育てた」
M美さんの目に飛び込んできたもの。それは…「朝・コンビニの玉子&チキンサンド 昼・●●屋の焼き魚定食 夜・▲▲屋のカレー」…店だけじゃなく、メニューまで表示されている!? 驚いて彼氏に聞いてみると、「俺が自分で、周辺の飲食店・コンビニ・出前のメニューをAIに学習させたんだ! 俺は毎日、食べるものをコイツに決めてもらってるよ!これで決めたらどう!?」と、得意げに語り出したのです。
献立をAIに支配された男
どうだい、画期的な発明だろう? とでも言いたい気持ちが丸出しの彼氏に、M美さんはいささか疑問を持ちました。「それを作ったのはすごいね…」と前置きしてから、「確かに悩んではいたけど、私は食べるものは自分で決めたいな。普段からAIに任せてると、いざ自分で決めなきゃいけない場面で大変じゃない…?」と言い放ちました。
なんでちょっと得意気やねん
彼氏はM美さんの反応に「いやぁ…メシで迷う時間を他のことに使いたいんだよね~」と述べ、メガネをクイッと上げたそうです。その得意げな様子にちょっとイラッとしましたが、「AIに頼らず自分の感覚を大切にしよう」と決意を固めたM美さん。その後、自力で無事に店探しができたそうです。
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その週末、M美さんは友人と選んだレストランでおいしい食事を楽しみ、満足感に浸りました。食事中「やっぱり自分で決めると、その分だけ思い入れも増すのかも」と、ふと感じる瞬間があったといいます。
また、友人との食事を終えて家に帰る途中、M美さんはふと「そういえば、お店を決めるのにAIを使うっていう彼氏のアイデア…あれは、迷ってる私に対する善意で言ってくれてたな。AIの提案も、時々は参考にしてみようかな」と思い、彼氏に「今度、AIが決めてくれたお店に行きたい」と連絡を取ったとのこと。
日々の忙しさの中で、確かに選ぶ時間を削減するのは効率的かもしれません。ですがその一方で、迷ったり悩んだりするのもまた大切な時間。AIの便利さは認めつつも、時には自分の直感に従い、選択する喜びを忘れずにいたいですね。
【出典】NTTドコモ モバイル社会研究所/生成AIの認知と利用動向についての調査
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