「Man flu」(マンフル)という言葉をご存知でしょうか。
男性「Man」とインフルエンザ「flu」を組み合わせた俗語で、男性が風邪をひいた際にその症状を大げさに感じたり過剰にアピールするといったステレオタイプに基づいており、主にアメリカやイギリスでジョークとして使われています。
揶揄の意味合いが強いワードですが、もちろん実際には個人差があるためすべての男性に当てはまるわけではありません。しかし、今回お話を聞くことができたA県在住のH美さんと、夫・T和さんについてのエピソードはまさに「Manflu」を彷彿とさせるものでした…。
39度の発熱!夫にSOSを出したものの…?
H美さんはフルタイムでパートタイマーとして働き、家事育児もほぼワンオペでこなす毎日を送っていました。共働きなのに家事分担が多い事に不満を抱えつつも、そういうものと半ば諦めていたのだそうです。
ある日フル稼働のツケが溜まったのか、発熱してしまったH美さん。体温を測ると、何と39度!久しぶりの高熱にぐったりしてしまい、たまらず夫のT和さんに体調不良を訴えました。
「悪いけど子供のお迎え、お願いできる?それから夕飯も…」
そう言い掛けると、T和さんからまさかの発言が…!
「あ〜、なんか俺も熱がある気がする…今日は朝からずっとだるいんだよね…」
T和さんは普段からH美さんの体調不良時には必ず「自分も具合が…」と被せて来るきらいがあるのです。しかも、夫がもごもごしながら告げた体温は、何とも拍子抜けな36.8度…。
「よく今の私にその体温申告してきたな…」という心のうちが表情に丸出しになってしまったH美さん。それを察してか、聞かれてもいないのにT和さんは独自理論を展開してきたのだそうです。
「俺は平熱が低いから」???
「元々体温が高めの人に比べて、俺は36.8度でもだいぶキツい。体感は40度を超えているかもしれない。ちょっと動くのは厳しいかもしれない」
意味不明すぎる…。妻が熱に喘いでいる時に、協力しようという気はないのか…。H美さんは夫の主張に怒りを通り越して呆れてしまい、遂に大胆な行動に出ました。
OK、私が這ってお迎えに行きます
「あなたが行けないなら仕方ない。私が這ってお迎えに行くね」
こうなったら最終手段だ。H美さんは布団から這い出し、貞●のようにズルズルと四つん這いで玄関に向かったのです。それを見てT和さんは大慌て。「俺が行くから!!」と家を飛び出しました。
H美さんは「荒療治でしたが、その日から夫が体調不良を被せて来ることは無くなりました。」と語り、すっきりした表情を見せていました。
これを機に、家庭内の協力体制が整う事を願うばかりです…。
それにしても、妻が四つん這いで玄関まで這う姿…なかなか鬼気迫るものがあったのではないでしょうか。
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【出典】
▽羊土社 レジデントノート