コメダ珈琲店が山梨県甲府市にある甲府市遊亀公園附属動物園(現在休園中)に麻袋を寄贈し、話題になっています。
甲府市遊亀公園附属動物園がXにポストした画像には、小さい筒状の麻袋に2匹のモルモットがぎゅうぎゅうに入り、ウットリ幸せそうに過ごす姿が。この麻袋は「逆写真詐欺」など旺盛すぎるサービス精神で度々話題になるコメダ珈琲店が寄付したものだそう。
コーヒー豆の運搬に使われる麻袋の多くは産業廃棄物として処分されますが、近年プランターや玄関マット、固形燃料の材料などにアップサイクルされる活動が注目されています。中でもコメダ珈琲はサスティナビリティ推進の一環として、積極的に再利用する取り組みが行われているそう。麻袋を受け取った甲府市遊亀公園附属動物園の園長、秋山多江さんに話を聞きました。
――寄付の経緯は?
秋山:動物園ではこれまでも、床材やハンモック、エサの隠し場所など、動物たちの飼育環境をより快適にするために麻袋を使用していました。今までは飼料が麻袋に入っていたのでそれを活用できていたのですが、昨今は紙袋で提供されることが増え、入手する機会が減り困っていたんです。
そんな時、コメダ珈琲店さんが名古屋市東山動植物園に麻袋を寄贈していることをネットニュースで知りました。東山動植物園さんにコメダ珈琲店のサスティナビリティ推進担当者をご紹介いただき依頼をしたところ、ご快諾いただき100枚も寄贈いただけることになりました。非常にありがたかったです。
――すてきな取り組みですね。
秋山:現在リニューアルに向けて休園しているのですが、せっかくなので定期的に開催している開園イベントに合わせて麻袋の贈答式を行いました。お客様も集まっていただいて「おめでとう!」などのお声とたくさんの拍手をいただき、私やスタッフもとても感激しました。
――動物たちの反応は?
秋山:担当者が麻袋を筒状に縫ったところ、狭い所が好きなモルモットたちがみんなで入り込んでいました。中で眠ってしまうなどリラックスした様子で麻袋を気に入って使っていてうれしかったです。チンパンジーたちも一枚ずつ受け取って持ち歩いたり、気に入っている様子でしたよ!
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SNSでは、「目から鱗。サスティナブルな寄付ですね!」「ギュムっとなってるモルモットとってもかわいい!開園したら必ず行きます」「自然の素材で動物に優しい」「こんなかわいい姿が見られて、コメダさんに感謝」などの反響が集まりました。場所が変われば不用品が貴重なアイテムに。かわいいモルモットから、持続可能性を学びました。
(まいどなニュース特約・ゆきほ)