ギャンブルなどの依存症について考える「みんなで知ろうギャンブル依存症等のことin大阪2024」(厚生労働省主催)が10月24日、大阪市中央区のなんばスカイオコンベンションホールで開かれた。
タレントの小原ブラスさんやお笑いトリオ「安田大サーカス」の団長安田さん、三日月マンハッタンの中嶺巧さん、依存症治療に詳しい安東医院の安東毅医師、ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表が登壇した。
競輪のレギュラー番組を持つ団長安田さんは「競輪は大好きだが、嫁のブロックがあるので(使う金額は控えめ)」としつつ、「(相方の)クロちゃんとか周りの芸人ではパチンコとかどっぷりハマってる人がいる」と周囲にはギャンブル、遊興に入れあげる人がいると説明した。
また、親交があるガーシー(東谷義和)さんは韓国など海外でギャンブルに入れあげたといい、ガーシーさんに依存症イベント登壇を伝えると「『俺のほうが経験値あるぞ』と言われた」と明かした。
MLBロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の通訳だった水原一平氏が違法賭博で起訴された事件を受けて、団長安田さんが「違法カジノにはまって依存症になって、病院にかかったら通報されますか?」と尋ねると、依存症治療に取り組む安東医師は「正直に話してもらうことが一番大事。ですからまず、通報しないことを伝えます」と迷わず来院することを勧めた。
小原ブラスさんの「ギャンブル人口は減ってないんですか?」という問いに対しては、安東医師は「コロナで外出できなくなった人がスマホでやるようになり、競馬、競艇、競輪の売得金額は右肩上がりです」とコロナ禍でギャンブルのスマホ移行が進み、「ワンクリックでお金を使っている実感が薄く、数か月で数百万円の借金を抱えてしまう」とスマホの危険性も指摘した。
安東医師は「依存症は脳の病気。病気なので、回復しうる」「脳内の自転車のブレーキが利かなくなる病気。現代医学では脳のブレーキを交換できないが、自転車を降り、歩いて生きていくことができる」と説き、依存症の自助グループを作った田中紀子代表は「仲間と一緒に歩いていける。自助グループにつながって、ミーティングに通うなど基本的なことをやっていけば誰でも必ず回復できる」と力説した。
(まいどなニュース・伊藤 大介)