「あの…大人の皆さんで、お菓子のオマケ(?)や、ガチャガチャでダブってる物等…もし宜しければご寄付頂けたら、最高に嬉しいです!!!!」とX上で呼びかけたのは、居場所づくりや子どもへの支援を行っている一般社団法人JOYのささき|ガチャガチャマスター(@MinaMina_h_h、以下ささき)さん。
ささきさんは、「『贅沢』の部類になってしまうガチャガチャや一番くじ、食玩のおまけなど、欲しくても様々な理由で買ってもらえない子が、私が思っていたよりも支援の現場では多い」と日々感じていたそう。
自身もガチャガチャや一番くじが好きで、“推し”のために何回も挑戦してアイテムがダブってしまった際、気軽に寄付できる場があればと、今回X上で呼びかけました。
「ぜひ協力させてください!!」
「当方ガチャ好きでダブリが結構あるので、貰っていただけるのなら有り難いのですが・・・」
「大量にあります。先日部屋の片付けをしていてもう売ろうかと言う事になったので、売らずにそちらに送らせて頂きます」
「子どもの興味がそれたグッズがあるので送ります!」
「寄付できます!」
「なるべく状態の良いものを選んで送りたいと思います。子どもたちの笑顔を想像しながら詰めます!」
投稿には、多くの賛同の声が集まりました。集まった寄付や活動について、ささきさんに話をお伺いしました。
寄付への子どもたちの反応は…?
――今現在でどれくらい集まりましたか?
「10月8日の投稿以降、現在(11月12日)はレターパックを含めて段ボール箱300箱近く集まりました」
――どのような寄付が多かったですか?
「アニメのキャラクターが多かったです」
――子どもたちの反応は?
「すべて大好評でした!すごく楽しそうに『〇〇のキャラがいる!』『こんなシールもある!』『ノートや鉛筆もいいの?』など、みんな目をキラキラさせて本当にうれしそうに話していました。なかにはハンドメイドのイヤリングなどもあり、女の子に大好評でした」
――寄付されたものは、どのような場で子どもたちに渡していますか?
「毎月開催している居場所づくりの「ここみカフェ」にて子どもたちに渡します。そのほか、継続支援している障がいのある子どものいる家庭や母子家庭にも分けています。あとは、病院の子育て支援室にも届けました。その際スタッフの方から『これからハロウィンやクリスマスでたくさん子どもが来るので、とっても嬉しい!』とおっしゃっていました」
――反響を受けてどう感じましたか?
「私が想像していた以上に届いてビックリしています。仕分けの時も、クスッと笑える物が入っていたり、こんなガチャガチャもあるんだぁ!と凄く楽しいです。届いた物は、本当に大切にされていたんだなぁと分かるものばかりで、本当に感謝しかありません。
今回こんなにも素敵な取り組みができて、支援や寄付についても一歩気軽にできるようになれたかな?と思っています!本当にXの皆さんありがとうございます!最高に感謝してます!!!!」とささきさん。
◇ ◇
お目当てが出るまで大人でも回し続けるという姿が珍しくなくなったカプセルトイ。一般社団法人カプセルトイ協会が2024年に発表した報告書では、製造元出荷ベースで、2023年度の市場規模は約1150億円、これは2022 年度から159.7%アップ。さらに2023年度で専門店が200店舗もオープンし、それだけ需要が見込めるとのこと。
また、同協会によると、購買層は幼児から高齢者と年齢を問わず、値段もかつての100円ではなく、400円から500円の商品が増加しているとのことで、クオリティはそれだけ上がっています。
ランダムでかぶりが出てきやすく、子ども大人問わず欲しいという人気のカプセルトイに焦点を当てたささきさんの目線は見事としか言いようがありません。
ささきさんは、今後もこの支援は続けていきたいと言い「寄付したいけど、どうしたら良いのかわからないと思う方が多いので、気軽に寄付したり支援に関わってもらえるように頑張りたい」と意気込みます。 もしも、協力を検討されている方は、ダブりがわかった時点でケースは開けても、中の袋を開けず新品のまま送るといった対応もできそうです(このときは元払いで!)。
ささきさんが代表を務める「一般社団法人JOY」は、『さまざまな方が少しでもJOY(幸せ)になって欲しい』という思いで、北海道函館市を中心に活動しています。今回の寄付のほかにも、子どもの居場所づくりを目的とした「ここみカフェ」の運営や、「生理用品無料配布プロジェクト」を積極的に実施。
今回のプロジェクトのように、ダブりとなってもったいないものが、子どもたちにとっての宝物に代わるように、優しさの輪がどんどん広がっていくといいですよね。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・福尾 こずえ)