多彩な観光スポットがあり、食事のおいしさや治安の良さも相まって日本人観光客に人気のタイ。
今、SNS上ではそんなタイのお化け事情が大きな注目を集めている。
「ハロウィンということで、タイのお化け図鑑をどうぞ」
と数々のイラストを紹介したのはタイ在住の漫画家、たーれっくさん(@taarekrek)。
ヤシの木ほど背が高く裸で悪臭を放つ餓鬼「ピー・プレート」。難産により亡くなった女性の幽霊「メー・ナーク・プラカノン」。昼間は普通の人間だが夜になると首が内臓ごと飛び出し周囲を徘徊する「ピー・グラスー」などなどタイには日本同様さまざまなお化けが存在するようだ。
たーれっくさんにお話を聞いた。
ーータイのお化け文化の特徴、日本との違いをお聞かせください。
たーれっく:タイの人も日本と同様にお化けや幽霊が大好きですが、大きな違いは、タイ人が本気でお化けを恐れていることです。今回紹介したお化けたちも、冗談のように見えるかもしれませんが、多くの人が実在を信じて真剣に怖がっています。テレビでも「グラスーが出現」というニュースがちょくちょく流れます。去年の出現ニュースでは捕まえた人に懸賞金が出るということで騒動になりました。
ーー日本同様、怪談や創作も盛んなのでしょうか?
たーれっく:メー・ナークさんはドラマや映画でも大人気で、作品が何十本も制作されています。日本でも公開された『愛しのゴースト』という映画もメーナークさんのお話です。グラスーも数多く映画化されていて、BNK48の子が主役を演じていたりします。
ーー大きな反響がありましたね。
たーれっく:今回、1ページ増やしましたが、昨年公開した「タイのお化け図鑑」も大きな反響があり、関心の高さに驚いています。皆さん、ほんとにお化けが好きですねぇ。
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SNSユーザー達から
「中国にも『飛頭蛮』っていう夜首だけが飛び回る妖怪いるって聞いたことがある。
違う国でも伝承や妖怪とかが似通うのはよくあることなのかな」
「ワタが付いてるからグロテスクに見えるけど、グラスーはろくろ首(抜け首)タイverみたいな感じやね」
「ペナンガランは妊婦を狙うので妊娠したら窓枠を薔薇の枝で囲むと内臓が引っかかって入ってこられない。と、昔ケイブンシャの妖怪・幽霊大百科で学習しました」
「青年と美人ガスーとの恋愛映画があって、その手の話は珍しくないと昔聞いてどんな国だよと思いました笑」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。たーれっくさんはX上でタイの幽霊・精霊についてもイラスト入りで紹介しているので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
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たーれっくさんプロフィール
タイ在住10年の漫画家。タイの文化、特にお寺や料理、旅行に関する電子書籍を多数出版。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)