会社員をしながら漫画を描いている青木ぼんろさん(@aobonro)は、名字についての疑問を漫画にしています。仕事をしていてメールを送ろうとするぼんろさん。「さいとう」さんの漢字がわからず探しているうちに、面倒に思い始め「同じ漢字に統一されないのか?」「真ん中のYはなに?」など、仕事そっちのけでさまざまな考察を始めます。
そのうちどうして違う漢字が使われているのか疑問に思い始めたぼんろさん。「さいとう」の漢字について詳しく調べてみると、元々漢字は2つだったと判明します。しかし戸籍を登録する際に役所で書き間違いが続出し、最終的に85種類に増えたのだとか。
この漫画はSNSに投稿されると「書き間違いが原因とは…」「そんな理由で(笑)」などの驚きの声や「わたなべもバリエーションと画数が多くて、個人的に『さいとう』と並ぶ苦手2大名字です」「藤の字もトラップでたまに少し違う時あるんで1パターンに統一して欲しい…」など他の名字でも迷いが出るパターンを経験した人の声など、多くのコメントがあがっています。
ちなみに、11月17日に投開票された兵庫県知事選挙で再選を果たした斎藤元彦氏の漢字は、「斎」となっている。
そんな多くのコメントで話題となった同作について、作者である青木ぼんろさんに詳しい話を聞きました。
-「さいとう」という名字に関するエピソードを漫画にしようと思ったきっかけや背景を教えてください。
取引先の齋藤さんにメールを送る際、「あれ、どの『さいとう』さんだっけ、、、?」と戸惑うことがあって、「なぜこんなに『さいとう』の漢字の種類は多いのだろう?」と思い調べ始めたのがきっかけです。少し調べただけでも異なる漢字表記やその背景に面白い発見がたくさんありました。
-たくさんの共感コメントが寄せられましたが、中には苗字が「さいとう」の人からの反応もありましたね。このコメントにはどのように感じましたか?
さいとうさん自身も同じような煩わしさを感じていることが分かり、なんとも言えない気持ちになりました。いつか「さいとう」という名前が一つの表記に統一される日が来るといいのですが、、、。
-青木さんは、昔から気になったことはすぐに調べる習慣があるのでしょうか?
そうですね。疑問が生まれるとすぐに検索してしまいます。「なぜ?」と思ったことは調べないと気が済まなくて。今回も何気なく抱いた疑問が漫画のテーマになりましたが、思った以上に反響があってうれしかったです。
(海川 まこと/漫画収集家)