今週放送された連続テレビ小説『おむすび』(NHK総合ほか)第7週「おむすび、恋をする」では、結(橋本環奈)が翔也(佐野勇斗)からもらった「人生は思い通りにいかねえ。最終的に夢に辿り着けばそれでいいべ」という言葉に背中を押されて、「栄養士になりたい」と家族の前で宣言。結は神戸の栄養士専門学校に通うことになった。結と一緒に父・聖人(北村有起哉)と母・愛子(麻生久美子)も神戸に戻ることになり、次週第8週からは「神戸栄養学校編」がスタートする。
第7週は、結と翔也が淡い恋心をゆっくりと育みながらも、「栄養士」と「メジャーリーガー」という互いの夢をまっすぐに見つめる2人の姿があった。そんな“アオハル”全開の今週の演出を担当した、チーフ演出・野田雄介さんに話を聞いた。
人生で初めて恋をした結と翔也の青春をストレートに撮った
「第1章」の締めくくりとなる今週を振り返って野田さんは、
「結が家族と、震災と、過去の自分と向き合い、大きな壁を打ち破るというプロセスを描いた4・5・6週を経て、次のステップへと進もうとするのが第7週でした。気持ちが解放された結の心の動きに寄り添うかたちで、今週は『キラキラの青春』をストレートに撮りました」
と語る。結と翔也の淡い恋については、
「野球一筋で生きてきて、『告白しちゃってるのにそれに気づかない』という不器用な翔也と、震災という辛い過去によって自分のことをさらけ出したことがない結。この恋愛に慣れていない2人が、おそらく人生で初めて恋をしたんだというところを意識して撮りました。佐野さんと橋本さんには、『恋愛未経験』の感じを全面に出してほしいと言いました。第7週はとにかく2人のピュアさを際立たせるために、こねくり回さず、素直に、ストレートに撮ったという感じです。ロケを行った糸島の風景にもとても助けられました」
と振り返った。
「第7週は『糸島編』の総決算でした」
次週第8週からは物語の第2章となる「神戸栄養学校編」がスタートする。これについて野田さんは、
「高校生同士の恋物語のなかで、結が『栄養』というヒントをもらう。言ってみれば第7週は『糸島編』の総決算でした。次の第8週からは、結が夢に向かってぐんぐんと進んでいきます」
と展望を語った。第8週「さよなら糸島、ただいま神戸」からは新天地・神戸で再出発となる米田家。来週からの展開も見逃せない。
(まいどなニュース特約・佐野 華英)