これまで台風が上陸したことのある都道府県を可視化したマップSNS上で大きな注目を集めている。
「過去に台風が上陸したことがある都道府県(1951年〜現在)」と紹介したのはジオグラフィック航空アナリストのいつかいかちくんさん(@itsukaichi_engi)。
一般に南洋で発生し、北上する過程で日本列島に上陸する台風。「通過」したのではなく「上陸」したことのある都道府県は太平洋側に片寄るようだ。また日本海側の福井県や秋田県にも台風が上陸したことがあるというのも興味深い。
いつかいかちくんさんにお話を聞いた。
--このテーマでマップを作成しようと思ったのは?
いつかいかちくん:普段は交通や地理関係のマップを作成しているのですが、今回は毛色を変えて、テーマを気象に着目しました。以前に「過去に37℃以上を観測した都道府県」で投稿したところ、かなりの反響を頂いたこともあり、今回は「台風上陸」をテーマに都道府県ごとにマッピングしてみました。
--マップから見えてきたものはありますか?
いつかいかちくん:「上陸」の定義を紐解いていくと、「北海道、本州、四国、九州」の海岸線に達した場合を「日本に上陸した台風」と定義されております。そのため台風のイメージが強い沖縄県は「通過」扱いになるため、今回はマッピングしませんでした。
また、意外にも瀬戸内海をの海峡や水道を経由して広島県や兵庫県に上陸した台風が存在したこと、さらに日本海側の福井県や秋田県などにも上陸していたことが読み取れます。上空の気流や海水温など複雑な気象のメカニズムが「迷走台風」を生み出し、マップにも反映された形となり、発見が多数ありました。
--投稿への反響について。
いつかいかちくん:「沖縄は通過扱いになるんだw」、「台風のイメージがない県にも上陸している」、「海峡や水道のする抜けてくる台風いたとか強い」など、様々なリプライ、反響がありました。最高気温・台風と気象ネタが好調でしたので、これから到来する冬に関するネタも扱ってみたいと感じました。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「北陸でポツンと福井県だけって、どうやって上陸すんねんと思ったら平成22年台風第9号だった。」
「上陸だから通過しただけは含まれない。同時に海無し県は絶対に上陸はありえない。」
「先ず日本海側、秋田が有りますから、島根鳥取、京都(丹後側から)石川、新潟、山形は、今後あるやもしれませんね。富山はその形状から鉄壁かもしれません、佐賀も然りですが、佐賀の離島具合ですかね、良く分かりませんが。残りは福島茨城を除き、内陸県ですね、福島茨城は時間の問題と存じますが」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。
なお今回の話題を提供してくれたいつかいかちくんさんは現在、X上で「#乗り換えなしで1本シリーズ」と題して「○○県まで乗換なしで1本でいける都道府県(航空機・鉄道利用)の可視化マップ」を毎日各都道府県で配信している(12月31日迄)。地図ファンにも鉄道ファンにも興味深い内容なので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)