元保護猫の女の子「つむぎ」ちゃんとX(旧Twitter)ユーザー・こむぎなべさん(@kmg_0702)は、今から4年前に出会いました。
2020年10月3日、飼い主さんの実家近くで子猫の鳴き声が聞こえてきたのです。声の主を探してまわると、アパート裏にあるフェンスの隙間で身動きがとれなくなっている子猫を発見。それが、つむぎちゃんでした。
「救出後、母猫が現れるのを遠くから見守っていましたが、結局、現れることはありませんでした。カラスに狙われる危険もあったため保護することに決めたのです」
その後、近隣住民に飼い主さんに心当たりがあるか、母猫について知っているかなど尋ねてまわったものの有力な情報はなかったといいます。飼い主さんは、一時的に子猫を家へ連れて帰ることにしました。
飼い主さんの家には、先住の元保護猫「こむぎ」ちゃんが暮らしていました。
お迎えて2年が経とうとしているタイミングで、「そろそろ2匹目の猫を迎えたい」と考えていた飼い主さんは、つむぎちゃんを新たな家族として迎えることを決めました。
「当時、生後推定3週間、体重わずか250グラムほどの小ささでした。そんな小さなつむぎを迎えられて本当に幸運だったと思っています」
家族に迎えられたつむぎちゃんの成長
飼い主さんには、つむぎちゃんをお迎えしてから驚いた出来事があったといいます。
「保護当日は白くてふわふわな猫ちゃんだったのに、いつのまにか被毛の色が濃くなりました。『これは誰かにゃ?』となっています(笑)。シャム系の猫ちゃんの被毛が、子猫時代と成猫とではガラリと色合いが変わることは知っていましたが……。よく話題になるシャム系の猫ちゃんの“白猫詐欺”とはこのことかと思いました(笑)。とてもかわいらしくてたまりません」
また、つむぎちゃんのキャラクターも飼い主さんをメロメロにする魅力のひとつです。
「つむぎは、高いところに登るのが苦手です。そのため、洗濯機の上にジャンプしただけでも『おおー!!』と拍手しながら褒めてしまいます(笑)。ジャンプをしてもなかなか届かず、よいしょとよじ登る感じになるところもかわいらしいです」
笑いと幸せを届けてくれる存在
飼い主さんによると、つむぎちゃんはとても食いしん坊なのだとか。いつも、こむぎちゃんのごはんを狙っているそうですよ。
「得意なことは、こむぎのごはんを横取りすること(笑)。最近は、先に自分のごはんを半分食べたあと、こむぎのご飯を食べ、また自分のごはんの残りをゆっくりと食べるという技を編み出しました。つむぎは、何をするにも自分なりに考えて行動しているのがわかります。こむぎは、毎日、迷惑していますが……(笑)。もちろん、こむぎへのフォローは欠かしません」
つむぎちゃんとこむぎちゃんとの暮らしは、飼い主さん家族にたくさんの笑顔をもたらしてくれています。飼い主さんは、今から2年前に起こった、ふたりと家族の絆を感じるエピソードを教えてくれました。
「諸事情により3週間くらい、つむぎとこむぎを息子に預けたことがありました。お迎えに行ったとき、ふたりが『やっと迎えに来てくれた! 寂しかった』と訴えるような反応をしてくれたのです。たとえ、言葉を介さなくても、その気持ちが痛いほど伝わって涙が出ました。つむぎとこむぎは、私にとっても家族にとってもかけがえのない存在なのだということを改めて確認するきっかけになったと思います」
これからも続く幸せな日々
つむぎちゃんは、今年4歳になりました。
保護当時、今にも消え入りそうだった弱々しい面影はもうありません。まん丸おめめと、神秘的なシャム柄の被毛が美しい立派な成猫になりました。
「つむぎとこむぎ、ふたりがいることで笑顔が絶えない毎日です。これからもふたりが穏やかに暮らせるよう守っていきたいと思います」
飼い主さんの愛情に包まれた日々は、さらに絆を深めていくはずです。これからも一緒に、楽しい思い出をたくさん作っていくことでしょう。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)