「今まで撮影した中で最高に幻想的だった電線風景です」
こんなポストをされたのはfabrik_view(@hom_fab)さん。投稿された写真には鮮やかな色彩と、グラデーションのかかった風景の中にある無数の電線が写っています。
画面いっぱいに張り巡らされた電線がどこか異世界のような、アニメのような雰囲気を醸し出していて幻想的ですよね。
「本当にエヴァの世界のようです」
「静かなファンタジーの世界ですね」
「映画のワンカットに欲しいw」
「空が落ちてくるのを支えているようでもありますね」
投稿には、美しいとのコメントがたくさん寄せられました。ポストをされたfabrik_viewさんにお話を聞きました。
ーー写真はいつ頃どこで撮影されたのでしょう?
「2019年11月に新婚旅行で訪れたドイツのフランクフルト中央駅で撮影しました」
ーーこの場所には行かれたのは?
「全くの偶然でした。『なんか夕焼けに電線が映えているな』と思ってプラットフォームを歩いたら、とてつもなく美しい架線が見えたので、直観で撮影することにしました。長い時間撮影したので妻には迷惑をかけました」
ーー撮影された写真をあらためて見た時は?
「『こんな世界があるんだ』という感動が大きかったです。自分にとって写真の可能性が限りなく広がった瞬間でした。電線撮影はコアな趣味だと思っていましたのでSNSで話題になるとは夢にも思いませんでした」
ーー撮影された機材は?
「富士フイルムのX-T100というミラーレス一眼カメラです。夕焼けの鮮やかさを撮影するときにはこれ以上ないカメラだと思っています」
ーー撮影された時に注意されたことは?
「電線と信号機の配置バランスにはかなり気を遣い、信号機のライトが赤くなってる瞬間であることも大事にしました。信号機のライトがグリーンだと印象がだいぶ変わります」
ーーこのような雰囲気の写真をよく撮影されているのですね。
「もともと工場夜景やジャンクションなど宵以降の無機質な夜景撮影が好きでした。工業地帯には電線も多く自然と被写体の対象となりました。様々なアニメ作品にも多大な影響を受けています」
ーーこれまで撮影された写真で、特にお気に入りは?
「コロナ禍で時間がかかりましたが、2022年11月に今度は電線を撮るためだけにドイツを再訪しました。滞在中は天候に恵まれませんでしたが、最終日に綺麗な夕陽に恵まれ、烏が舞うシーンを撮影できました。2019年とは違う撮り方も試すことができ、一層楽しくなりました」
最後にfabrik_viewさんは「電線の美しさを多くの皆様方に共感していただけてとても嬉しかったです。これからも日本だけでなく海外の美しい電線風景を探していきたいと思っています。スローテンポになりますが、ご覧いただけたら嬉しいです」と話してくれました。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・椎名 碧)