阪神電鉄は12月5日、ダイヤ改正の実施を発表しました。実施日は2025年2月22日です。阪神は昼間時間帯~夕ラッシュ時と深夜時間帯が変わります。全体的にかなり「攻め」の内容となり、特に深夜時間帯の改正に関しては沿線住民にとって吉報と言えるような内容となっています。
万博に向けて快速急行の増発
神戸と奈良を結ぶ快速急行に関して、平日昼間時間帯の本数が増えます。現在は1時間あたり2本ですが、土休日と同じく3本になります。同時に平日昼間時間帯の急行は大阪梅田から西宮行き(20分間隔)と尼崎行き(20分間隔)が交互に発車する形に変わります。また、平日・土休日の昼間時間帯を走る神戸三宮方面快速急行の所要時間について、大阪難波→神戸三宮間が2分短縮されます。
阪神なんば線では平日・土休日の昼間~夕ラッシュ時にかけて、普通(準急、区間準急も含める)がおおむね10分間隔になり、わかりやすくなります。
名古屋での滞在時間が30分も拡大
現行ダイヤでは平日、土休日ともに大阪梅田発の最終列車は23時45分発・特急神戸三宮行き、23時50分発・普通御影行き、24時0分発・急行甲子園行き、24時10分発・普通御影行き、24時20分発・普通尼崎行きです。
ダイヤ改正では、24時0分発・急行甲子園行きが、御影まで延長します。また、大阪梅田24時15分発・特急神戸三宮行きを新設。この特急は尼崎で大阪梅田発24時05分・普通御影行きに連絡します。
2025年2月22日からの大阪梅田発最終列車は、尼崎~御影間の各駅・神戸三宮駅は24時15分発・特急神戸三宮行き、石屋川~春日野道間の各駅は23時45分発・特急神戸三宮行き(御影乗換)になります。
大阪難波駅からの最終列車も変わります。現行ダイヤでは大阪難波から神戸三宮への最終列車は大阪難波23時33分発です。この列車は尼崎で同駅23時54分発・特急神戸三宮行きに連絡します。
改正後は神戸三宮への最終列車は大阪難波23時55分発に。尼崎で大阪梅田24時15分発・特急神戸三宮行きに連絡します。
このダイヤ改正により、大阪→神戸の最終列車は阪神が最も遅くなります。参考までに、阪急は2025年2月22日以降も、最終列車は大阪梅田発神戸三宮行きが23時45分、大阪梅田発西宮北口行きが24時10分です。また、JR神戸線では西明石行き最終列車は大阪発24時04分です。
また、神戸三宮への最終列車が大阪難波23時55分発になるため、名古屋での滞在時間も伸びます。近鉄名古屋から神戸三宮への最終列車は、現行では近鉄名古屋発・21時0分「ひのとり71列車」です。改正後は近鉄名古屋21時30分発に変わり、滞在時間が30分も拡大します。
このように、全国的に終電繰り上げがトレンドとなっている中で、阪神のチャレンジは特筆に値します。今後、阪神の終電繰り下げに追随する鉄道会社は現れるのでしょうか。
(まいどなニュース特約・新田 浩之)