Infoseek 楽天

厳しさ増す寒さ 残された猫 「この子を守らねば」 衣装ケースを改造した捕獲機で保護 一緒の暮らしで味わった愛情と喜び

まいどなニュース 2025年1月11日 17時30分

ニケちゃんが、X(旧Twitter)ユーザーのジュノ@ねこねこねっと管理人さん(@juno_nekoneko)の家に迎えられたのは、2017年9月のことでした。

飼い主さんにとって、ニケちゃんは初めて一緒に暮らす猫。出会いのきっかけは、近所に暮らしていた地域猫たちです。その中の母猫が頻繁に子猫を置き去りにすることから、子猫たちは鳴き続けていました。耳にするたび、飼い主さんは心を痛めたといいます。

「子猫たちは次々と保護され、里親さんのもとへ旅立ちましたが、最後まで残っていたのがニケでした。寒さが厳しくなり、このまま外で生き残るのは難しいだろうと考え、保護を決意しました」

まず、飼い主さんは、ニケちゃんとの距離を縮めることから始めました。おやつやごはんを与え、信頼を少しずつ育みます。そして衣装ケースを改造した捕獲器を使い、無事にニケちゃんを保護することができました。ニケという名前の由来は、その美しい被毛の色合いが茶色と白の2色、二毛だったことから。この素敵な名前とともに、ニケちゃんとの新しい生活が始まります。

家での暮らしと成長

保護されたばかりのニケちゃんは、初めての環境に戸惑い、昼夜を問わず鳴き続けたといいます。

「こんなに小さな体のどこからこんな大きな声が出るのだろうと驚いたほどでした」

それでも、飼い主さんはネットで猫について調べては、実際に試してみるなど、ニケちゃんが安心して暮らせるよう工夫を続けました。そして保護から1カ月ほどが経ったある日、ニケちゃんが初めて飼い主さんの膝に乗ったのです。その瞬間を、飼い主さんは今でも鮮明に覚えているといいます。

「そのときは、うれしくてたまりませんでした。本当に感動しました」

今、飼い主さんが願うこととは

現在7歳のニケちゃんは、義理堅さと甘えん坊な性格が魅力的な男の子です。

「ごはんを食べる前には、必ず私にスリスリしてくれます。この仕草は『ごはんへのお礼なんだな』と思っています。また、撫でられるのが大好きで、よく“へそ天”になってアピールしてくれるんです。ゴロンゴロンと寝転がりながら甘えてくるその姿が、とてもかわいらしくてたまりません」

飼い主さんにとって、かけがえのない存在となったニケちゃん。ニケちゃんへの深い愛情を次のように語っています。

「『君のことは最後までお世話をするよ。だから安心して毎日を過ごし長生きしておくれ』と伝えたいです。そのために、自分も健康でいられるように気をつけたいと思います」

その言葉には、家族としてともに生きていく覚悟と、ニケちゃんへの深い愛情が込められています。地域猫だったニケちゃんが、家族の一員として迎えられ、愛情深い飼い主さんとともに過ごす日々。甘えん坊で義理堅い性格が、家族の心を温め、笑顔を届けています。

これからも、飼い主さんとの穏やかな毎日が、愛情に包まれながら続いていくことでしょう。

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

この記事の関連ニュース