お正月を前に、家族や親戚の子どもたちへ渡すお年玉を準備中の人も多いのではないでしょうか。そんな中、ネット上では「お年玉は新札?」「ピン札なら大丈夫?」「そんなマナーあるの?」「私は気にしてない」といったやりとりがあちこちで交わされています。
お年玉用の新札両替、12月は手数料無料の銀行も
新札とは、未使用の紙幣のこと。銀行の窓口や両替機などで新札に指定して両替できます。ピン札とは、使用されていても折り目やしわ、汚れがない紙幣のこと。結婚式のご祝儀では新札を準備するのがマナーといわれています。
大手質問投稿サイトやSNSの一部には、新札を準備するのが面倒という意見があるようで、「お年玉は新札と知ってびっくり」「お年玉は新札という悪しき習慣」「新札でも三つ折りにしてポチ袋に入れるのに?」「結婚式ならまだしも」といった声が。「お年玉は新札という風習はもうやめませんか」「もう電子マネーでよくないですか?」と提案する人たちもいました。
東京スター銀行が12月16日、公式サイトに掲載したコラム「お年玉の相場はいくら? 年齢別の金額とマナー、使い道を紹介」では、お年玉を渡すときのマナーとして「お年玉は新札を渡すのもマナーの1つです」と紹介。「新札を渡すことで、『相手のことを考えて事前に用意をした』という気持ちを示すことにつながります」と解説しています。
沖縄銀行では通常、窓口での両替には手数料が必要ですが、「お年玉の新札両替は12月のみ無料とします」。琉球銀行でも「12月に限りお年玉のための新札両替が100枚まで無料となります」(窓口手数料、いずれも公式サイトから)。
神戸市内にある銀行入り口には、12月27日午後の時点で「千円札 新札 終了いたしました」の看板が設置してありました。両替に訪れた様子の子ども連れの女性は「えーっ、もうないの?」と驚き、幼い子に「ないって。他さがそう」ときびすを返しました。新札派のSNSユーザーは「新札なくて銀行巡りした」「ギリギリで銀行に駆け込んだ」「新札の準備間に合わなかった…勘弁してもらおう」など、年の瀬に奔走した様子をつづっています。
毎年、孫たちのために新札を準備するという兵庫県在住の70代女性は、新札を選ぶ理由を「このお札はまだ誰の手垢も付いてませんよ、あなたが一番よという気持ちです」と説明。「新札を用意するのが面倒だなんて。昔気質かもしれないけれど同調できない」とさみしそうに話しました。
もらう側の子どもにとっては、お札の見た目よりも、金額の方が重要なのかもしれません。SNSの中にはこんな叫びもありました。「新札じゃなくてもいいから、お年玉くださーい!」
(まいどなニュース・金井 かおる)