きょうだい9匹と一緒に生まれてから引き取り手がおらず、行き場を失っていたポーくん。後に9匹のうち4きょうだいと一緒に、静岡県の保護団体・スリールに保護されました。
しばらくの間、預かりボランティアさんのお世話を受けながら、「ずっとの家族」を探すことにしましたが、いち早く「うちにおいで」の声がかかったのがポーくんでした。
甘えん坊かと思いきやマイペースに寝てしまう
ポーくんはきょうだいの4匹と一緒にミルクを一生懸命飲みスクスクと成長。自分の足で歩けるようになると、すぐに好奇心旺盛な甘えん坊ぶりを発揮。いつも元気に遊びまわり、かと思えばグデーンとマイペースに寝てしまったりと、かわいさ炸裂の子犬でした。
このポーくんが譲渡会に参加した際、ある優しそうな家族が「うちで迎え入れたい」と申し出てくれました。聞けば先住猫が5匹いる家庭とのことでしたが、きっと仲良くできるだろうとトライアルをスタート。ポーくんはまずこの家で一定期間を過ごすことになりました。
ポーくんのお世話を熱心に行うお兄ちゃん
ポーくんは初めての家でも持ち前の明るさですぐに溶け込みました。ただ、ポーくんにとって初めて見る別の動物の先住猫5匹にはやや警戒気味。「このニャーニャーする動物はなんなんだろう」といった表情を浮かべ、当の先住猫たちも「ん? この突然来た動物は?」といった感じで、お互いに一定の距離を保つ時間を過ごしました。
しかし、そんな中で特にポーくんをリラックスさせようと奮闘したのがこの家のお兄ちゃん。ポーくんの歯磨きを熱心に行い、いつも声がけをして遊んであげました。
ポーくんもまたこのお兄ちゃんのことが大好きになり、いつもお兄ちゃんの膝の上で安心して過ごすようになりました。
そして、ポーくんは「大好きなお兄ちゃんがかわいがっている猫さんたちも、きっと良い動物なんだろう」と思うようになったのか、すぐに先住猫たちにブンブン尻尾を振るようになりました。
めでたく正式譲渡!
尻尾ブンブンのポーくんを前に、先住猫たちはまだ完全には心を許している状況ではないものの、かと言って極度にポーくんを嫌がったり、威嚇するようなことはありません。きっと先住猫たちもまた、ポーくんが悪い動物ではないと思ってくれていることでしょう。
何しろこの家のお兄ちゃんとポーくんが大の仲良しになったこと、そしてまだ距離はありつつも先住猫とも仲良く過ごせる気配が感じられることで、ポーくんはこの温かい家族のもとに正式譲渡となりました。
譲渡時のポーくんはまだ生後3カ月ほどでしたが、その足の太さから言って、これからもっと大きくなっていくことと思われます。
きょうだいと離れて暮らすことにはなりましたが、いつの日かお互いの幸せ報告をしに、きょうだいみんなで再会できる日が来ると良いなと思いました。
ポーくん、本当に良かったね。優しいお兄ちゃんと家族、そして猫さんたちと一緒にいつまでも幸せに暮らしてね!
スリール〜犬達の幸せ探し〜
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(まいどなニュース特約・松田 義人)