「館長が出てくるボタン、2024年は125回出ていく事ができました!みなさまありがとうございます!今年もたくさん出ていかせて下さい!」
こんなポストをされたのは、北海道北見市にある「北の大地の水族館」で館長を勤めておられる山内 創(@suymuc)さん。誰もが思わず押してみたくなるボタンですが、昨年は来館されたお客様が125回押されたとのこと。コメントには実際にボタンを押した方からも声が寄せられ、ポストは16万を超える多くの「いいね」が集まりました。
「こんなポストしたら、もっと押す人が増えて忙しくなりそうですね」
「125回お疲れ様でした!」
「1/125になれた 今年も推します」
「また呼び出しに行きますね!」
新型コロナウイルスの感染拡大によって制限されたお客様との交流を増やすため、2020年の7月に設置されたという「館長が出てくるボタン」。これまでにも多くのメディアで取り上げられ、SNSを通じて全国的に話題を呼びました。そんな独創的なボタンの導入が水族館にどんな変化をもたらしたのか、山内館長に詳しいお話を伺いました。
ーー2020年にボタンの導入を決めた時は?
「『またなんか変なことやってるな』程度の職員もいれば、『面白いですね』と声をかけてくれる職員もいました」
ーー「出てくるメーター」のアイコンになっている魚は?
「アイコンの魚はサケ(Oncorhynchus keta)です。私が撮影した写真の中から最もわかりやすいシルエットになりそうな魚を選びました」
ーー1日で最大何人くらいの来館者がボタンを押したのですか?
「5組ほどだったと記憶しています」
ーーボタンにはSONYの「MESH」というツールを使っているそうですね?
「やりたいこと(どこにいてもスマートフォンに通知がくるシステム)を実現するにはボタンはIoT製品である必要があると考え、インターネットを検索していて見つけました」
ーーボタンを押した来館者のもとに出向いた際、どんなリアクションが?
「『本当に出てきた!』というお声が一番多いです。Twitter(現X)を見て来ましたという方も多いです」
ーーボタンの導入をきっかけに遠方からの来館者が増えたそうですね。
「沖縄からお越しの方がいらっしゃいました」
ーーボタンの導入から今年の7月で5年経ちますが、デザインの変更や機能の更新などは?
「多くの方があのデザインで覚えていただいていると思うのでデザインの変更は今のところ考えていません。機能に関しては面白い機能を思いついたら随時追加したいと思っていますが、今はなにも浮かんでいません」
ーーいちばんの目玉は「幻の魚」イトウとのことですが、この他に来館者に見てもらいたいポイントは?
「私を含めた職員が川や湖に行って実際に見た環境を再現していたり、季節によって変化する生き物の様子を展示していたりするので、生き物単体というよりも彼らが生きる環境そのものを感じながらご覧いただきたいです」
ーー「地域に根ざした水族館」を目指しておられるとのことですね。
「地元の方と一緒に川の生き物を捕まえて観察会を行ったり、市内各地で出張水族館を行ったりしています。また市内の川の様子を観察して水族館やSNSで発信することで、地元にこんな生き物が生きているんだということを知ってもらおうということも続けています」
最後に、山内館長は「すぐそばを流れているけど川の中を見たことがある方は多くないと思います。そんな身近な異世界を楽しんでいただき、日常生活の中で川を見たときにも想像が膨らむような水族館を目指しています。ぜひ遊びに来てください!」と話してくれました。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・行橋 友)