資材の下で鳴いていた小さな子猫。命のリレーによって、X(ツイッター)ユーザー・minato.kさん(@rankago2nyan)の家族になりました。そこには、一体どのような物語があったのでしょうか。
工場の片隅で見つけた小さな命
かごめちゃんは、2023年6月22日、minato.kさんの自宅敷地内にある工場脇で発見されました。資材の下から子猫の鳴き声がすることに気づいた従業員が、飼い主さんの夫に報告。その後、飼い主さん自身にも連絡が入りました。
「その日の夜は雨が降る予報が出ていて、見過ごすことはできませんでした。捕獲器が無かったので、段ボールにごはんを入れて設置したら、すぐに中に入ってくれたんです」
こうして保護されたかごめちゃんは、生後推定1カ月半の女の子でした。飼い主さんは、先住猫「らんま」ちゃんとの関係やこれからの生活に不安を感じつつも、夫の「縁あってうちに来たのだから」という言葉に後押しされてかごめちゃんをお迎えしたといいます。
家族としてのスタート
お迎えした直後、かごめちゃんは専用の部屋で過ごすことになりました。新しい環境に緊張しているかと思いきや、意外にもおとなしく、トイレやごはんもスムーズにこなしていたそうです。
「ひとりで遊んだりして、まるで『ここが自分の家』とわかっているかのようでした。鳴いてさわぐこともなく、本当にお利口さんでした」
しかし、自由に家の中を歩き回るようになると、一転してパワフルな活動を見せるように。先住猫のらんまちゃんにちょっかいを出したり、勢いよく走り回ったりと、その元気ぶりに驚かされたといいます。
「らんまとすぐに仲良くなってくれたのは本当にうれしかったです。同じ空間でリラックスして過ごす様子を見て安心しました」
かごめちゃんは、天真爛漫で我が道を行くタイプ。遊ぶことが大好きで、常に何か楽しいことを探しているといいます。
「とても怖がりなところもあって、来客があるとすごい勢いで階段を駆け上がり、2階の部屋に隠れてしまいます。我先にと行動するため、らんまのほうが遠慮がちになっているようです」
かごめちゃんは、らんまちゃんや飼い主さん家族とともににぎやかな日々を送っています。
今、かごめちゃんに伝えたいこと
かごめちゃんは、現在1歳7カ月を迎えました。
家族にとってかけがえのない存在になったかごめちゃん。飼い主さんは、かごめちゃんとの出会いに感謝しています。
「いつまでも元気で長生きしてほしいです。いたずらしてもいい、わがままを言ってもいい。とにかく健康でいてくれるだけで幸せです。今、夫は体調を崩して入院しているので、退院したらまたみんなで仲良く過ごしたいと思っています」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)