家族として長年連れ添った猫が天に旅立ってしまうことは、何度経験しても慣れないものです。なかには「巡り巡って生まれ変わりに再会できないかな」と思ったことがある人もいるでしょう。
LINEマンガで連載中の『とある女優の最愛』第1巻が1月15日に発売された作者の森永ミクさんは、以前X(旧Twitter)に『人間になりたかった猫』というショート漫画を投稿。猫が転生する様子を描いた同作は多くの人から注目を集め、2.7万もの「いいね」が寄せられていました。
猫のトラは飼い主が忙しくしている様子を見て「俺が人間だったら」「目覚めるころにはいっぱいメシつくってやれるのに」「代わりにはたらきにいってやれるのに」と思っていました。飼い主に寄り添いたいトラは常に人間になりたいと思っていたものの、年月が経って猫としての一生を終えます。
そして、次こそは人間になれるかと思いきや、またしても猫に転生。人間になれず苛立っていたところ、偶然にも近くに以前の飼い主の生まれ変わりである女の子が。元気そうな様子を見て安心した元トラは、その場を立ち去ろうとすると、後ろから「トラちゃん!!」と声をかけられ…。
飼い主とトラを巡る物語に対し、「目から汗が…」「昔に飼ってた猫を思い出して号泣」「なんと素敵な話」と感動する読者が続出。そこで作者である森永さんに、同作を描いたきっかけについて話を伺いました。
―同作を描いたきっかけを教えてください。
最近猫さんの動画をよく見るのですが、それが本当に可愛くて可愛くて、この子たちはどんなことを考えているのかなと思い始めたのがきっかけです。
―描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
私自身ハッピーエンドがないとしんどい人間なので、最後は必ず報われるラストにするというのは絶対に決めていました。そして、種族が違っても必ず絆というものはあると確信しているので、その思いをラスト3ページにすべて込めました。最後のセリフに注目していただけたら嬉しく思います。
―読者からの感想で感動したとの声が多かったと思いますが、なかでも特に印象に残っている反響を教えてください。
やはり猫さんと暮らしていらっしゃる方からの反響が多かったのが一番印象に残っております。その中でも「愛されていた猫さんは何度も毛皮を変えて会いに来る」というメッセージが、とても印象に残りました。とても素敵だと感動しました!
―読者にメッセージをお願いいたします。
まさかこんなにたくさんの反響をいただけると思っていませんでしたので、本当に驚きました。感動して泣いてくださったとのメッセージもたくさんいただけて、とても嬉しかったです。お読みくださった皆様本当にありがとうございました!
(海川 まこと/漫画収集家)