大阪市民病院機構は14日、運営する大阪市立総合医療センター（大阪市都島区）で、手術用麻酔として利用する筋弛緩（しかん）剤の瓶1本（25ミリグラム）を紛失したと発表した。成人1・5人分の致死量に相当し、誤廃棄や盗難の可能性があるとして大阪府警都島署に届け出た。
機構によると、11日に院内で行った手術で、薬剤管理室から筋弛緩剤4本（50ミリグラム3本、25ミリグラム1本）入りケースを持ち出し、うち50ミリグラム1本を使用。手術終了後の同日午後4時、麻酔科医が空瓶を含むケースを管理室の金庫に返却した。翌12日午前10時、薬剤部の担当者が確認したところ、未使用の25ミリグラム1本がないことに気付いたという。
関係者以外の出入りは困難だという。機構の担当者は「原因は不明だが管理不備があることは事実で、警察とも相談し調査を進める。再発防止に努める」とコメントした。【洪玟香】