「紀州のドン・ファン」と呼ばれた会社経営者で資産家の野崎幸助さん（当時77歳）を殺害したとして、殺人と覚醒剤取締法違反（使用）の罪で起訴された元妻の須藤早貴被告（28）について、和歌山地裁は16日、初公判を9月12日に指定したと明らかにした。公判は裁判員裁判で25回審理され、12月12日に判決が言い渡される予定。
起訴状によると、被告は2018年5月24日、和歌山県田辺市の野崎さん宅で、野崎さんに致死量の覚醒剤を摂取させ、急性覚醒剤中毒で死なせたとされる。捜査関係者によると、被告は捜査段階で黙秘していたとされ、公判では殺害について争う可能性もある。
争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きが3年前から和歌山地裁で実施されていた。【安西李姫、藤木俊治】