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町職員の1割、議員からハラスメント 防止条例制定へ 埼玉・宮代

毎日新聞 2024年7月30日 11時30分

 埼玉県宮代町議会は29日、町の職員らを対象に実施したハラスメント調査の結果を発表した。職員の約1割が議員から「ばか」などと言われたり、大声で威圧されたり、といったハラスメントを受けたことがあると回答したという。同町議会はハラスメント防止条例の制定を進めるとしている。

 記者会見した田島正徳議長らによると、2月の町議選後、議員による「ハラスメントと取られる実態」があったため、全職員と全議員を対象に5月にアンケートを実施した。匿名による記述式で行われ、職員は225人中172人、議員は14人中13人から回答があった。

 「議員からハラスメントを受けたことがあるか」の問いには、職員26人、議員8人が「ある」と回答。「見たことがあるか」には職員78人、議員10人が「ある」と答えた。

 具体的には、「『ばか』『頭がおかしい』など誹謗(ひぼう)、中傷された」「大声での威圧、テーブルをたたく」「時間外になっても執拗(しつよう)に職員の対応を求める」などの回答が職員から寄せられた。あいさつしないことを理由に本人とその上司が執拗に反省を求められたケースもあったという。

 アンケートには、名指しの記述はなかったが、同じような事実を指摘する回答が多いことなどから、特定の議員に関係する内容が多いとみられる。

 田島議長は結果について、「職員、議員がこんなにハラスメントを受けているのはショックだった。重く受け止めている」と述べた。4月から全議員による勉強会で条例制定の準備を進めており、9月議会に特別委員会を設置し、12月議会で制定する方針という。【萩原佳孝】

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