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多重リースで1億2300万円詐取疑い 会社役員ら2人を再逮捕

毎日新聞 2024年7月30日 19時38分

 「多重リース」と呼ばれる手口で会社役員の男性2人が厨房(ちゅうぼう)機器の購入代金を詐取したとされる事件で、大阪府警は30日、別のリース会社からも代金をだまし取っていたとして、2人を詐欺容疑で再逮捕した。

 2人は飲食店運営会社「GC」取締役の石原義明(41)=大阪市北区=と、同「FUJI住設」社長の藤本英明(60)=東大阪市=両容疑者。府警は認否を明らかにしていない。

 リースは、リース会社が業者から物品を購入した上で、使用する会社に貸し出す仕組み。使用する会社は一つの物品についてリース会社1社と契約を結ぶのが通例とされる。

 2人は共謀して2021年9月~22年4月、石原容疑者が経営する居酒屋1店舗で使う厨房機器について、複数の会社とリース契約を結ぶことを隠し、計4社との間で契約を締結。藤本容疑者の会社が居酒屋に機器類を納入したと4社それぞれに申請し、リース会社に機器の購入代金計約1億2300万円を支払わせたとしている。

 実際には各リース会社に対し、ほとんどが同一の機器類を購入させていた。しかし、藤本容疑者の会社から居酒屋に直接納品されたことから、リース会社側は同じ機器に複数のリース契約が結ばれていることに気付くのが遅れたとされる。

 府警は詐取金の一部が石原容疑者に流れたとみて使途を調べている。【岩本一希、川地隆史】

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