東京都の小池百合子知事は2日の定例記者会見で、全国知事会で東京一極集中と人口減を関連付けて議論されたことについて「パイの切り方を変えても発展は望めない。いかにしてパイを増やすかを議論すべきではないか。あそこのコミュニティー(全国知事会)はちょっと違う色合いだと強く感じた」と述べた。
小池氏は1日、全国知事会に出席。人口減少対策を巡る緊急宣言案の中の「人口減少の構造を改めていくためには、人口や産業が特定の地域に集中している現状を見過ごすことなく」との文言に反発し、削除を求めた。採択は2日に持ち越され、「因果関係が不明確」とする都の意見も盛り込まれた。
一方で人口問題は国が対応すべきだとの認識は一致したという。一極集中と人口減少を関連付けて議論される理由を問われると、小池氏は「そこに解を求めた方が楽だからじゃないか」と指摘した。
7月31日には3期目の任期が始まり、「日本が直面する課題は一刻の猶予もない。今こそ、転換点にしなければいけない」と抱負を語った。【島袋太輔】