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大阪・宝飾店強盗殺人 容疑者、中国行き航空券所持 国外逃亡計画か

毎日新聞 2024年8月9日 20時1分

 大阪市中央区の宝飾店で店員が刺されて死亡し、店の高級腕時計が奪われた事件で、中国籍の容疑者が事件発生の3日前に来日していたことが捜査関係者への取材で明らかになった。逮捕された際、中国行きの航空券を所持していたことも判明。大阪府警は容疑者が当初から金品を奪う目的で来日した可能性もあるとみて捜査している。

 后馭波(ほうゆぼー)容疑者(27)は7日午後1時35分ごろ、大阪市中央区の宝飾店で6280万円相当の腕時計を奪い、店員の弘中辰弥さん(30)を包丁で刺した疑いが持たれている。弘中さんがその後死亡したことから、府警は9日、容疑を強盗殺人に切り替えて大阪地検に送検した。容疑を認めているという。

 后容疑者は弘中さんを刺して店から立ち去った後、約2時間半後の7日午後4時すぎに関西国際空港で発見され、強盗殺人未遂容疑で緊急逮捕されていた。捜査関係者によると、容疑者は国際線のロビーに1人でおり、この日の夕方に中国に向けて出発する便の航空券を所持していたという。関西国際空港には南海電鉄難波駅から特急「ラピート」を利用したことも判明した。

 府警が容疑者の入国経緯を調べたところ、4日に中国から関西国際空港に到着していたことも分かった。入国から出国予定日までわずか3日で、金品の強奪目的で来日し、奪った後にただちに出国する計画を立てていた可能性があるという。

 府警は9日、弘中さんの遺体を司法解剖した結果、死因は出血性ショックだったと発表した。弘中さんは容疑者の逃走を防ごうとした際に刃体約21センチの包丁で刺され、腹部の1カ所に深さ12センチ以上の傷があった。左手にも身を守ろうとした際にできる防御創が確認された。【林みづき、斉藤朋恵】

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