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FC今治高里山校、立命館と連携 岡田武史学園長「教育に一石を」

毎日新聞 2024年8月12日 10時30分

 立命館大学などを運営する学校法人立命館(京都市)と、FC今治高校里山校(愛媛県今治市)は9日、高校と大学の新たな教育連携と入試のあり方を考える「探求学習と大学の学びとの接続に関わる共同研究会」を設立した。新学習指導要領で小中高校では探求学習が導入されているが、大学でも探求を続けて専門性を深めることにつなげるのが狙い。

 立命館は2030年に向けた学園ビジョンを掲げ、付属校と連携した一貫教育モデルづくりを進めている。AI(人工知能)教材の活用で、大学の学部ごとに特に大切な基礎学力を単元ごとにテストし、総合型選抜入試の出願資格を得るプログラムも企業と共同開発した。一方、今春開学した里山校はサッカー元日本代表監督の岡田武史氏が学園長を務める。自らの信念に基づいて目標達成を目指す「ヒストリック・キャプテンシップ」を持つリーダー育成に向けた実学・実践主体のカリキュラムを特徴とする。

 研究会では、探求学習で培った課題解決能力や主体性を生かせる高校大学連携プログラムやICT(情報通信技術)を活用したプログラムの開発、探求学習を発展させるような入試の企画などに取り組む。また、生徒・学生間や教員間の交流も検討する。

 両者は9日に東京都内で記者会見を行った。森島朋三・学校法人立命館理事長は「研究会は高校と大学の接続や入試の在り方を変え、教育の価値転換につながる可能性を秘めている。新たな価値の提供へ向け取り組む」と語った。岡田武史・FC今治高里山校学園長は「高校での探求学習が大学でのより深い学びへと切れ目なくつながっていく、新たなアプローチを模索したい。日本の教育の在り方を変える一石となることを願っている」と期待を込めた。【松倉展人】

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