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「引き続き身の安全を」台風5号、岩手で土砂崩れや床下浸水の被害

毎日新聞 2024年8月12日 18時32分

 岩手県大船渡市付近に12日に上陸した台風5号の影響で、同県久慈市や岩泉町などで土砂崩れや住宅への浸水などの被害が相次いだ。久慈市では同日午前、長内町と小久慈町の4177世帯8300人に最も警戒レベルが高い「緊急安全確保」を発令した。

 また、県復興防災部は同日、県内の被害状況(午後3時現在)を発表した。人的被害は確認されていない。岩泉町と釜石市で住宅計4棟が床下浸水した。岩泉町では5世帯13人が降雨の影響で孤立した。小本川(岩泉町)などで一時、氾濫危険水位を超えた。

 秋田新幹線は午後から一部列車が盛岡―秋田間で区間運休した。また、JR釜石線や三陸鉄道などが終日、全線で運休した。花巻空港の航空便は日本航空便が全便運休。三陸道と釜石道の一部などが通行止めとなった。

 県の駿河芳典・防災危機管理監は「ゆっくりと大量の雨を降らせる台風だ。引き続き身の安全を守る行動を取ってほしい」と話した。

 釜石市は11日夕、市内13カ所に避難所を開設し、200人余りが不安な一夜を過ごした。市西部の公民館に70代の母親と身を寄せた50代女性は「自宅が斜面の近くにあり、土砂崩れが心配で一睡もできなかった。早く帰って家の状況を確認したい」と語った。【佐藤岳幸、奥田伸一】

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