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いいことが続きますように 境内で販売の「80000大福」が人気

毎日新聞 2024年8月21日 9時15分

 安産や育児の守り神として知られる福岡県宇美町の宇美八幡宮。国指定天然記念物の大クスの木などに抱かれた境内では、八幡宮ゆかりの数字がモチーフになったユニークな和菓子を味わうことができる。和菓子店「季(とき)のせ」で一番人気という、「80000(はちまん)大福」だ。

 13年にオープンした店の名は「季節にのせて」との意味が込められており、季節限定で味わえるさくら餅やブルーベリー大福など年間60種類以上の和菓子を提供している。

 80000大福はあんこを餅で包み、ひねって表れる「8」の字の形が特徴だ。大きさは大福など他の生菓子とほぼ同じ。甘さ控えめで、口当たりはさっぱりしている。

 開発当初は「生菓子の中心になるような、買いやすくなじみある塩豆大福」をイメージ。宇美八幡宮という場所柄、「命がつながっていくことが大事」とテーマ性を加えた。

 漢字にすれば末広がりを意味し、横に倒せば「無限大(∞)」に見える「8」には、「ずっといいことが続きますように」との思いが込められている。

 販売を始めて5年がたち、八幡宮にかけた「80000」のネーミングも親しみを呼び、ご当地の和菓子として徐々に浸透。年に数回ある県外での催事でも一番売れているという。宮部圭吾社長(44)は「『おいしかったよ』という声を一つ一つ増やし、多くの人に食べていただきたい」。ファンのさらなる広がりも願っている。【井上和也】

季のせ

 福岡県宇美町宇美1の1の24の宇美八幡宮内。80000大福は1個216円。満1歳の誕生日のころに健やかな成長を願い子どもに踏ませる縁起物「一生餅」のセット(9504円)も扱う。午前9時半~午後4時半。不定休。電話(092・410・3824)。

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