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「落語が好きで寂しがり」だった師匠 大阪で桂ざこばさんお別れ会

毎日新聞 2024年8月22日 16時20分

 6月にぜんそくのため76歳で亡くなった落語家、桂ざこばさんのお別れ会が21日、大阪市北区のサンケイホールブリーゼで開かれた。桂文枝さんや桂南光さんら親交のあった落語家や作家が参列したほか、一般のファン向けの会も開催され、計約1000人が別れを惜しんだ。

 祭壇には腕を組んで笑顔の遺影が掲げられ、献花の際にはざこばさんが演じる人情噺(ばなし)「笠碁」などが流された。

 冒頭、次女でタレントの関口まいさんが登壇し、晩年のざこばさんの様子などを語った。2017年に脳梗塞(こうそく)を患い、「落語が全て消えてしまった」と吐露し、「大好きなちゃーちゃん(師匠の故桂米朝)に教えてもらった落語が消えたことがたまらんねん」と胸をたたきながら語っていたという。それでも弟子に稽古(けいこ)をつけてもらうなど、高座復帰をあきらめていなかった。

 筆頭弟子の桂塩鯛さんは「一本気でうそが嫌い、落語が好きで優しくて寂しがり。本当にすてきな師匠でした。遺志を継いで前を向いて精進していきます」と誓った。

 ざこばさんは1947年、大阪市生まれ。63年に三代目桂米朝さんに入門して朝丸を名乗り、88年に二代目桂ざこばを襲名した。まっすぐで人情味あふれる話芸で人気を博し、テレビ番組でも活躍した。【谷口豪】

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