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紅麹健康被害 大阪市、秋までにサプリによる食中毒と断定目指す

毎日新聞 2024年8月23日 16時7分

 小林製薬の紅こうじサプリメントによる健康被害問題で、大阪市は23日に開いた対策本部会議で、秋までに原因とみられる物質の毒性や被害者の症状との関連性を調べた上で原因を特定し、2025年3月に調査結果をまとめる方針を明らかにした。市は食中毒が起きたとみて調べている。

 被害が出たサプリの原料からは、青カビ由来の天然化合物「プベルル酸」などを検出。プベルル酸は動物実験で腎障害を引き起こすことが確認されているが、被害との因果関係は分かっていない。厚生労働省などによる毒性試験で人体への影響が確認されれば、市は食中毒と断定する。

 再発防止を目的に、市は汚染経路を推定するため、今月27日に小林製薬の旧大阪工場を立ち入り調査することも明らかにした。

 市は3月に「紅麹(こうじ)コレステヘルプ」など3製品について、食品衛生法に基づく回収命令を出した。8月21日時点で、回収が見込める約19万1000個の約95%を回収。同22日時点で、遺族らから相談があった死亡事例119件のうち、聞き取りができない事例などを含め86・6%の調査を終えた。【長沼辰哉、鈴木拓也】

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