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広島出身の元首相・加藤友三郎氏の銅像再設置 中央公園でお披露目

毎日新聞 2024年8月24日 20時0分

 広島出身で海相や首相を歴任し、軍縮を進めた加藤友三郎(1861~1923年)の銅像が広島市中央公園(中区)に再設置されたことを祝うお披露目会が24日、開かれた。

 加藤は首席全権として出席したワシントン会議(1921、22年)で海軍内の反発を抑え、軍縮条約を受け入れたことなどから、その功績がたたえられている。

 戦前、比治山(南区)にあった加藤の銅像は金属類回収令により撤去されたが、有志らの手で2008年に同園内に復元。エディオンピースウイング広島の整備地にあたったため21年9月から県外で保管され、スタジアム近くに復帰した。

 保管中、加藤とサッカーの関係性を示す新事実が有志の手で判明。NPO法人「加藤友三郎顕彰会」によると、サッカーは1873年、海軍兵学寮(東京)で英国海軍のダグラス少佐によって伝えられたのが発祥とされ、加藤は当時の学生だったという。県出身の在学者が当時いないことから、「県人として最初にサッカーボールを蹴ったのが加藤」として、その縁を伝える説明板が銅像前に設置された。

 お披露目会には約70人が参列。サンフレッチェ広島の仙田信吾社長も出席し「加藤は軍縮を進めた勇気ある人で、平和の大切さを伝えるサッカーと密接な関係があったことは素晴らしいことだ」と語った。加藤とサッカーの関係性を発見した同法人の田辺良平副理事長は「大勢が参列し、改めて加藤の功績を実感した。スタジアムそばに設置されたのでサッカーファンにも銅像に訪れ、平和の大切さを再認識してほしい」と話した。【安徳祐】

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