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リニア工事現場の周辺12カ所で地盤沈下確認、2センチ超も 岐阜

毎日新聞 2024年8月27日 19時42分

 JR東海は27日、岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)町のリニア中央新幹線日吉トンネル工事現場近くで最大2・4センチの地盤沈下が確認されたと明らかにした。同トンネル工事を巡っては井戸などの水位低下が見つかっており、地下水の低下に伴い地盤に影響が生じた可能性がある。同社は付近の約60世帯の家屋を調査する方針。

 同日の岐阜県環境影響評価審査会地盤委員会の中で報告した。

 同社によると、5月末から町内17カ所で地盤状況の調査を開始。8月26日までに12カ所で地盤沈下を確認し、大湫消防センター近くの2カ所では沈下が2・4センチと2センチに達した。7月末からは調査地点を13カ所増やし、計30カ所で調査を継続している。

 家屋調査の実施時期は未定としている。トンネル内では目立った地盤沈下などはみられなかったという。地盤沈下が5月以前から始まっていなかったかどうか詳しく調べるため、衛星データを用いて確認することも検討する。

 今回確認された地盤沈下について、同社は26日以降、岐阜県や瑞浪市、地元自治会などに順次、説明している。この日の委員会で委員の一人は「2センチとは結構な沈下。驚いた」と今後の状況悪化に懸念を示した。委員会終了後、県の担当者は報道陣に「(今後の)推移を見ないと判断できない」と述べた。【太田圭介】

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