JR東海は29日、台風10号の影響で、静岡県内の雨量が規制値を下回る見込みが立たないため、午後6時45分に東海道新幹線の東京―新大阪間（上下線）で、この日の運転を見合わせた。始発駅を出る列車は全て運休とし、運転中の列車については、途中駅で運転を打ち切るか、始発駅に折り返すなどの対応を取るという。
29日は午後4時8分ごろに静岡―掛川間にある雨量計が規制値に達し、上下線で2時間以上運転を見合わせていた。JR東京駅では東海道新幹線の運行再開を待ち、駅員に再開のめどを尋ねる乗客らが見られた。
名古屋市の小林敦子さん（52）は「台風が近づいてきたので予定を1日早めて帰るつもりだったが、だめだった。何とか宿泊先が確保できて良かったが、今回の台風は読めない。台風が関東に向かってきそうなので、いつ帰れるのだろうか」と困惑した様子だった。
東京都内に帰省し、大阪府に戻る予定だった飲食店経営の男性（27）は「これから関西に台風が来るので、店に被害が出ないか心配だが、リモートで店の様子を見ながら、もうしばらく、都内でゆっくりしようと思う」と話した。【宮城裕也、島袋太輔】