Infoseek 楽天

千葉・市川市が「永井荷風文学賞」を創設へ 三田文学会と共催

毎日新聞 2024年9月5日 14時15分

 千葉県市川市は、市制施行90周年記念の事業として、市ゆかりの文学者で名誉市民の永井荷風(1879~1959年)にちなんだ文学賞を11月に創設することを明らかにした。

 荷風の功績をたたえ、将来にわたり顕彰する意味合いがある。また、荷風が初代編集主幹を務めた「三田文学会」と共催し、若手文学者を発掘する狙いもある。さらに、今回の賞を始めることで、文化都市であることを発信したいという。

 東京都出身の永井荷風は、戦災で自宅を失い、疎開ののち、1946年1月に市川に移り住んだ。57年3月には京成八幡駅近くに家を新築。79歳で亡くなるまで約13年間を市川で過ごした。荷風の日記「断腸亭日乗」にも市川の寺社などが出てくるほか、市川の風物を描いた作品は少なくない。2004年に名誉市民となった。

 創設するのは「永井荷風文学賞」と「永井荷風新人賞」(いずれも仮称)。毎年各1点ずつを選び、文学賞は賞金100万円、新人賞は同50万円を想定。今年6月~来年5月に発表された作品が対象で、来年10月ごろに第1回受賞作品を発表する予定。賞の詳細は今後詰めるが、小説や評論、随筆、詩など、幅広いジャンルを募集するという。【石塚孝志】

この記事の関連ニュース