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関電、核燃料の搬出計画見直しへ 年度内に示せなければ原発3基停止

毎日新聞 2024年9月5日 20時15分

 関西電力が福井県内で稼働させている美浜、高浜、大飯(おおい)の3原発の使用済み核燃料について、関電の森望社長は5日、福井県庁で杉本達治知事と面会し、2026年度から県外に搬出するという計画を今年度中に見直す考えを明らかにした。森社長は年度内に計画を示せなかった場合、稼働年数が40年を超えた美浜3号機と高浜1、2号機の計3基の運転を止めると県に約束した。

 3原発では、使い終わった核燃料を各敷地内のプールの中で冷やしている。だが、いずれの原発でもプールが満杯に近づいている。こうした状況もあり、関電は23年10月にまとめた計画で、26年度に日本原燃が建設中の再処理工場(青森県六ケ所村)に核燃料を運び始める予定だった。

 ところが、日本原燃は今年8月、「24年度上期」としていた完成時期を「26年度内」に延期すると発表した。このため、関電の搬出計画に支障を来していた。

 面会で、森社長は「計画通りに搬出ができなくなり申し訳なく、心よりおわび申し上げる」と陳謝し「私自ら先頭に立ち強い決意をもって臨む」と述べた。杉本知事は「計画は年度内と言わず、できるだけ早く示してほしい」と応じた。

 使用済み核燃料の搬出を巡っては、関電は現在の計画をまとめる前の21年2月に「23年末までに搬出先を示せなければ、稼働年数が40年を超えた3基の運転を止める」と県に約束していた。【柴山雄太】

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