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真価問われる主砲・石塚裕惺 初の国際舞台 野球U18アジア選手権

毎日新聞 2024年9月6日 21時26分

野球・U18(18歳以下)アジア選手権2次リーグ第1戦(6日・台北)

日本―台湾

 世代のスターがそろうチームの中で大きな注目を集めるのが4番を担う石塚裕惺(ゆうせい)=埼玉・花咲徳栄=だ。若き「侍ジャパン」の主砲は「日の丸を背負って恥ずかしくないプレーをしたい」と走攻守にハイレベルなプレーを人生初の海外で見せている。

 2次リーグ初戦の台湾戦でも4番・遊撃で先発出場。二回の第1打席では140キロ台後半の直球をしっかり見極め、四球を選んだ。守っては軽快にゴロをさばき、拡声器を使った応援が響くアウェーの地でも重圧を感じさせない。

 身長181センチ、体重82キロと恵まれた体格で高校通算26本塁打を放った。パワーだけでなくスピードも兼ね備える。夏の甲子園では安打で出塁すると、二盗後に犠飛で三進、さらに犠飛で本塁へ生還する「足技」で聖地を沸かせた。球際に強く、広い守備範囲と強肩でも異彩を放っている。

 大学日本代表との8月28日の壮行試合ではチーム唯一の長打をマーク。木製バットにも順応を見せ、打線の顔に座るが、本人は「このメンバーで4番を打つとは思わなかった」と言う。だが、台湾入り後も打順を固定されており、コーチ陣の期待の高さがうかがえる。初戦こそ3安打したが、直近の2試合は緩い球に苦戦して無安打に終わった。強敵と対戦する2次リーグで真価が問われる。

 新年に甲子園大会出場、高校日本代表入り、プロ入りの三つの目標を立てたという。最後の夢をかなえるためにも国際舞台で輝きたい。【台北・長宗拓弥】

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