滋賀県警大津北署は9日、琵琶湖の沖合でカヤックで航行していた、びわこ成蹊スポーツ大学の学生ら50人が遭難した可能性があると発表した。その直後、学生らが全員、岸に戻って無事だったことを確認した。
署によると、50人はサッカー部員らの活動で訪れていた。午後2時半ごろ、大津市北比良の艇庫から2人乗り10艇と1人乗り30艇の計40艇で琵琶湖岸を出発。午後4時ごろ、6キロほど離れた滋賀県高島市鵜川の白鬚(しらひげ)神社に到着し、午後6時に艇庫に戻る予定だったが、午後7時半までに戻ったのは13艇の17人だけだった。
残りの33人のうち、28人は途中で岸に上がっていた。2人乗りの2艇と1人乗りの1艇が転覆したが、航行していた5人は岸に上がっていた。
署には、この日午後6時15分ごろに「日が沈んだのに(琵琶湖の沖合で)20人ぐらいがカヤックのようなもので航行している。危ないのではないか」と通報があり、遭難の可能性が浮かんだという。午後9時5分になって、50人全員の無事が確認された。
50人はいずれもライフジャケットを着用していた。ある部員は「風が強く、波が高かった」と話していたという。【菊池真由】