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オンラインカジノ決済代行業者を逮捕 49億円集金、1.5億円利益か

毎日新聞 2024年9月12日 11時38分

 海外に拠点を置くオンラインカジノの賭け金を不正に集めたとして、大阪府警は12日、会社役員の男女3人を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)容疑で逮捕したと発表した。国内からの利用が違法なオンラインカジノの収益だと分からなくするため、容疑者らが事業の取引を装ってマネーロンダリング(資金洗浄)をしていたとみている。

 逮捕されたのは、それぞれ収納・決済代行会社の代表を務める、韓由紀子(41)=大阪市西区▽木下初代(40)=同▽三反田裕也(40)=大阪府高槻市=の3容疑者。逮捕は11日付で、府警は3人の認否を明らかにしていない。

 日本では公営賭博しか認められていない。海外のオンラインカジノのサイトに接続して賭博をした場合、違法となる。府警は海外を拠点とするカジノサイト「ユースカジノ」が日本語のホームページを開設していたことなどから、国内に利用者がいるとみて賭け金の流れを捜査していた。

 3人の逮捕容疑は、ユースカジノの運営元と共謀して2022年3月~23年6月、国内の延べ約1万人から賭け金約49億8000万円を集金。集めた金の一部について、正当な業務取引をしているように装って運営元に渡し、犯罪収益と分からなくしたとしている。

 府警保安課によると、容疑者側から約20億円が運営元に渡ったとみられ、このうち約1億5000万円は資金洗浄の見返りとして容疑者らが受け取っていたという。残る約29億円は国内のカジノ利用者の勝ち金に充てられたと府警はみている。

 府警はユースカジノの運営には日本人が関わっているとみている。日本国内で得られる違法なカジノ収益を隠すため、この人物も資金洗浄に関わった可能性があるとみて調べる。

 府警が22年7月に摘発した特殊詐欺事件で、事件の関係者がオンラインカジノを利用していたことが判明。この関係者の口座の出入金記録などから韓容疑者らが資金洗浄をしている疑いが浮上した。【小坂春乃】

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