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博多土産に新風「どらきんぐエース」 あまおうムース使用、人気上々

毎日新聞 2024年9月30日 14時39分

 福岡県産イチゴ「あまおう」を使ったムースを、もちもちの皮で包んだどら焼き「どらきんぐエース」。九州のターミナル駅であるJR博多駅の商業施設「マイング」で7月に実施された「第10回マイング№1おみやげ決定戦‼」の総合、和菓子両部門で「博多通りもん」に次ぐ2位にランクインした。

 製造するのは、2011年に創業した福岡県糸島市のあまおう苺加工販売所「伊都きんぐ」。あまおうがまるごと入った「どらきんぐ生」で知られるが、販売は11月~翌年5月の期間限定になる。これに対し、「イチゴが一番感じられるどら焼き」を目指して3年がかりで開発したのが、通年販売できる「どらきんぐエース」。特製の生クリームとともに挟み込むムースとジャムにはあまおうが1~2個分使われている。

 当初は年間3000~4000個の販売数だったが、口コミで人気が高まり、今や多い時は1日3000~4000個が売れる。約30種ある伊都きんぐ商品の売り上げ全体のうち、どらきんぐエースは約2割を占め、23年には販売個数が39万8000個に上り、年間記録を更新した。

 あおまうの甘さと抹茶の渋みを融合させた「どらきんぐエース・抹茶」のほか、杏仁豆腐やほうじ茶風味のクリームを合わせた派生商品もある。

 幅広い年齢層に愛されるようになった今、伊都きんぐが目指すのは「全国で知らない人がいない」ほどの認知度だ。伊都きんぐ本店工場店の副店長、行実(ゆきざね)里美さん(29)は「疲れた時などに食べて、また明日頑張ろうかなという気持ちにつながれば」と勧めてくれた。【井上和也】

伊都きんぐ

 2011年創業。本店は福岡県糸島市南風台。16年に本店工場店を糸島市浦志に拡張移転。商品に使うあまおうの大半は1.2ヘクタールの自社農園で栽培。どらきんぐエースは本店と本店工場店で518円、他の10店では550円で販売。

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