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パワハラ疑いの京都府警本部長「不適切発言は事実、申し訳ない」

毎日新聞 2024年10月1日 16時34分

 京都府警の白井利明本部長(56)が業務中、部下の幹部職員に「殺すぞ」と発言した疑いがあることが、府警への取材で明らかになった。本部長は「部下への不適切な発言があり、申し訳ないです」と事実関係をおおむね認めるコメントを発表。府警はパワーハラスメントに当たる可能性があるとして、詳しい経緯を調べている。

 本部長の言動を問題視する訴えが府警内部から複数出ていたという。都道府県警トップによるパワハラの疑いが表面化するのは異例で、本部長は「調査を受けている立場でもあるので、詳細は差し控えます」ともコメントしている。

 府警によると、本部長は8月、京都市上京区にある府警本部の庁舎内で、部下の幹部職員から業務の進め方について説明を受けている際、「殺すぞ」などとののしったとされる。別の機会でも類似の不適切な発言があったとする情報も寄せられているという。

 京都府警の「ハラスメント防止対策要綱」によると、パワハラは優越的な関係を背景とし、業務上必要かつ相当な範囲を超える言動と規定。「精神的・身体的な苦痛を与え、人格や尊厳を害するもので行ってはならない」とする。言動の受け止め方は、世代や個人によって異なる可能性があるとして注意も促している。

 府警監察官室は8月から調査を開始。本部長や関係職員への聞き取りを進め、発言内容や経緯を調べている。警察庁にも報告し、パワハラに該当するか判断していくという。

 白井本部長は東京大経済学部卒業後の1991年に警察庁入り。北海道警捜査2課長や富山県警本部長、警視庁総務部長などを歴任した。2023年3月に府警本部長となった。【水谷怜央那、日高沙妃】

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