日本被団協のノーベル平和賞受賞決定を受け、長崎市の鈴木史朗市長は11日夜、市役所で報道陣の取材に「被爆者の皆様が高齢の体にむちを打って海外の国際会議に出向き、声を振り絞って核兵器なき世界の実現を訴え、被爆体験を世界に示してきた努力がやっと報われた」と祝福した。
鈴木市長の両親も被爆者。「今回の受賞は、平均年齢85歳を超える被爆者の皆様の長年の地道な取り組みが世界に認められた証しで、混迷を極める国際情勢の中で、核兵器のない世界の実現に向け世界が大きくかじを切る契機となることを心より期待している」と述べた。「来年は被爆から80年の節目。被爆者の取り組みをどう次世代に継承していくかが重要な課題だ」とも語った。【松本美緒】