狩猟者でつくる滋賀県猟友会(福原守会長)に女性部が誕生し、10月28日、大津市大萱4の県林業会館の会議室で初の会議を開いた。女性猟師9人が参加。シカやサルなどによる農作物への被害や人への危害が深刻化する中、「狩りガール」が狩猟人口の増加やジビエ料理の普及などに一役買おうという。
県猟友会によると、今年3月現在で、会の会員数は約1000人で、うち女性はわな猟、銃猟の従事者を合わせて29人。男性の狩猟者が高齢化し減少傾向にある一方、女性猟師は増えているという。女性部の設立は全国的にも珍しく、部会では女性猟師同士の交流を通じて狩猟や解体処理などの技術を磨くとともに、狩猟人口の減少を食い止めたいという。
この日は銃猟に従事する会員を中心に集まった。会議では自己紹介の後、今後の活動方針などを話し合い、射撃練習会の実施や、シカやイノシシの解体などの技術交流会、女性による巻き狩りの実施、マルシェなどのイベントへの参加などの活動方針を決めた。
部長に選出された県猟友会能登川支部所属の吉川亜希さん(35)は「さばき方などは県内でも地方ごとにそれぞれのやり方があるので、交流を通じて学び合い、知識を共有したい。狩猟人口が増えるように盛り上げたい」と話した。
県内の狩猟は、シカ、イノシシについては11月1日、カモなどについては15日に解禁される。【西村浩一】