能登半島地震は1日、発生から10カ月が経過した。半島北部を9月21日に襲った豪雨の爪痕も深い。降雪の時期が迫る中、石川県の馳浩知事は1日、ボランティアの受け入れ拡大策などを発表。復旧・復興を加速させる必要性を訴えた。
石川県によると1日現在、地震による同県内の死者は422人(うち災害関連死195人)。この他に同県関連では計19人について関連死と認定すべきだと答申されている。輪島・珠洲両市の1次避難所や旅館・ホテルなどの2次避難所などには今も計172人が身を寄せる。また、能登豪雨の死者は15人で、計455人が避難生活を続けている。
応急仮設住宅は10月29日現在で6638戸完成したが、能登豪雨で222戸が床上浸水し、復旧工事を実施中だ。豪雨災害を受けて新たな仮設住宅の建設が10月中旬に輪島市内で始まり、珠洲市内でも調整が進む。
馳知事は1日の記者会見で、12月中旬までに宅地内の泥出しを終えるためには推計で1・4万人のボランティアが必要だとして、派遣を検討する企業・団体向けの相談窓口設置などを発表した。「早期復旧のため、多くの皆様の参加をぜひお願いしたい」と呼びかけた。【竹中拓実、深尾昭寛、戸田栄】