福岡市西区の飯盛神社で4日、市の無形文化財に指定されている伝統行事「流鏑馬(やぶさめ)」が奉納された。元が日本に襲来した「元寇(げんこう)」から今年で750年となるのに合わせてモンゴルの射手が初めて招かれ、熟練の技を披露した。
鎌倉時代の装束をまとった射手たちは、参道を駆け抜ける馬上から次々と的をめがけて矢を放った。モンゴル馬術協会の射手たちもモンゴルの衣装で流鏑馬を披露し、沿道から大きな歓声が上がった。
母親らと見物に訪れた市立内浜小1年の清原未琴さん(6)は「大きな馬から的を割っていてすごかった」と目を輝かせていた。
飯盛神社によると、鎌倉時代の1274年に元が九州北部を襲来した「文永の役」では神社のある飯盛山に陣が張られ、元兵を「蒙古塚」でまつってきた縁がある。牛尾秀司宮司(75)は「これからもモンゴルと共存共栄していきたい」と話していた。【平川昌範】