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容疑者「女児を物色していた」 18年前の兵庫女児刺傷事件

毎日新聞 2024年11月8日 10時34分

 兵庫県たつの市の路上で18年前、小学4年の女児が刃物で刺されて重傷を負った事件で、勝田州彦(くにひこ)容疑者(45)=殺人未遂容疑で逮捕=が兵庫県警の任意聴取に「女児を物色していた」との趣旨の供述をしていたことが、捜査関係者への取材で明らかになった。直前には別の女児に抱きついたと説明していることも判明。県警は面識のない女児を狙っていたとみている。

 勝田容疑者は2006年9月28日午後6時20分ごろ、たつの市の路上で9歳だった女児の胸などを複数回突き刺し、全治2カ月の重傷を負わせた疑いが持たれている。県警によると、刃物で刺したことは認めているが、「殺すつもりはなかった」と供述しているという。

 捜査関係者によると、勝田容疑者は岡山県津山市で04年、刃物で小学3年の女児(当時9歳)を殺害した罪で無期懲役となり服役していた。たつの市の事件と似た手口だったことから捜査線上に浮上。兵庫県警は今年5月以降、勝田容疑者に任意で聴取を進めた結果、関与を認めたうえで標的とする女児を探していたと説明していたことが明らかになった。

 現場近くでは女児が刺される直前の午後6時15分ごろ、別の女児が何者かに声を掛けられ、後ろから抱きつかれる事件が発生していた。勝田容疑者は県警に対し、この事件についても自ら実行したと認めたことも明らかになった。2人の女児はいずれも学習塾からの帰り道で狙われており、県警は供述の裏付けを慎重に進めている。

 一方、たつの市の事件が起きた約1年後の07年10月、兵庫県加古川市で小学2年だった鵜瀬(うのせ)柚希(ゆずき)さん(当時7歳)が帰宅直後に刃物で襲われて殺害されている。勝田容疑者は殺害への関与をほのめかす供述をしていることが明らかになっている。

 県警は8日午前、勝田容疑者を送検した。【柴山雄太、木山友里亜】

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