相模原市緑区で建設中のリニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)で9、10の両日、音楽などのイベント「さがみはらリニアフェスタ」(県、相模原市、JR東海共催)が開催された。事前に応募した約5700人が駅工事現場に入り、音楽などを楽しんだ。
9日は、地下約30メートルの現場に設けられたステージで「かながわ観光親善大使」を務める歌手の河村隆一さんが2曲を披露した。
また、地下会場西端のトンネル部分では、リニアが走行する様子や県内の名所などをちりばめた映像を投影するプロジェクションマッピングも実施された。一方、地上では、地元の高校生らによる演奏や、ロボットの体験展示などがあった。
黒岩祐治知事は「(開業までの今後)約10年間、エンターテインメントの拠点にできないかと考え、JR東海の協力で第一歩を踏み出せた。(河村さんの歌が)きれいな反響で、素晴らしいコンサートホールになっている」と評価。相模原市の本村賢太郎市長は「今後も県と連携してエンタメの場をつくっていきたい」と話した。
母と参加した同市緑区の中学2年生、塩谷(えんや)裕斗さん(14)は「駅の建物(構造)に興味があった。以前から入ってみたかったので、中が見られてよかった」と満足そうだった。【佐藤浩】