無登録で外国為替証拠金取引(FX)の投資を仲介したとして、シンガポールが拠点の「スカイプレミアムインターナショナル」社の幹部4人が有罪判決を受けた事件で、福岡県警などは13日、新たにスカイ社の最高財務責任者だった自称自営業、西田善太(ぜんた)容疑者(51)=自称シンガポール在住=を金融商品取引法違反(無登録営業)容疑で逮捕した。
県警によると、スカイ社は無登録営業で摘発された法人では過去最大規模の約1220億円を集めたとされるが、大半の金の行方が分かっていない。県警は西田容疑者が社内ナンバー2で財務担当だったことから資金の流れを把握しているとみて追及する。
逮捕容疑は当時の最高経営責任者(CEO)など幹部4人らと共謀し、金融商品取引業の登録を受けずに2019年12月~21年6月、大阪府や千葉県、福岡県などに住む男女6人が海外のFX取引業者と契約するのを仲介したとしている。県警によると、西田容疑者は黙秘しているという。
スカイ社は13年に設立され、500人以上の勧誘営業員がいたとされる。福岡地裁は7月、同法違反に問われた幹部4人に執行猶予付きの懲役刑や罰金刑を言い渡し、確定。一方、西田容疑者は海外に潜伏していたとみられ、県警が逮捕状を取って指名手配していた。13日に帰国したため、福岡空港で逮捕した。【佐藤緑平、栗栖由喜】