北海道の函館市電の除雪専用車「ササラ電車」の試運転が13日に行われた。車両は駒場車庫前―五稜郭公園前の両電停間を走行。本格的な冬の到来に備え、雪をはらうブラシやモーターなどの各部品が正常に動くかを確認した。
函館市電にある2両のササラ電車は明治30年代に製造。1937(昭和12)年にササラ電車に改造し、大切に整備され、運行している。ササラは1束あたり200本の細く割った竹製。車両の前後に900束取りつけ、巨大なブラシとして線路の雪を除雪する。
昨冬は降雪量が少なく、出動は延べ4日にとどまった。市企業局交通部施設課の佐々木昴瑠技師は「市民や観光客に不便が出ないよう雪に備え、安全・迅速に運行したい」と話した。【三沢邦彦】