将棋の藤井聡太王将(22)への挑戦権を争うALSOK杯第74期王将戦リーグ(毎日新聞社・スポーツニッポン新聞社主催、ALSOK特別協賛)の最終局3局が20日、東京都渋谷区の将棋会館で一斉に指された。永瀬拓矢九段(32)が近藤誠也七段(28)に111手で、西田拓也五段(33)が千日手指し直しの末に広瀬章人九段(37)に112手でそれぞれ勝って5勝1敗に星を伸ばしトップを譲らず、挑戦者決定は25日の両者によるプレーオフに持ち越された。永瀬九段が勝てば4期ぶり2回目の王将挑戦、西田五段が勝てばタイトル初挑戦となる。
プレーオフに向けて、永瀬九段は「リーグ戦では(西田五段に)敗れているので、そこを踏まえてしっかり準備する」、西田五段は「まさかこんな成績が取れるとは思っていなかった。プレーオフまで間隔が近いが体調に気を付けて一生懸命頑張る」と決意を語った。
残る1局は佐々木勇気八段(30)が羽生善治九段(54)に111手で勝利。リーグ最終成績で下位3人に入った広瀬九段、羽生九段、佐々木八段がリーグから陥落した。【丸山進、新土居仁昌】