将棋の加藤一二三九段(84)がJAグループの月刊誌「家の光」で65年にわたる詰め将棋出題でギネス世界記録に認定されたことを受け、同じ福岡県出身の森下卓九段(58)は「同郷の後輩としてこんなにうれしいことはない」と祝福メッセージを寄せた。メッセージの全文は以下の通り。
加藤九段の将棋 大きな財産に
加藤一二三先生は、同郷の大先輩です。
私が将棋を覚えたのは昭和52年(1977年)のお正月ですが、その頃には加藤先生はタイトルも獲得されており、押しも押されもせぬ超一流棋士。
加藤先生の代表的な著書である「加藤一二三実戦集」は、繰り返し何度も盤に並べて勉強しました。常に正々堂々と真正面から戦う将棋を、修行時代の10代前半に骨身に浸(し)み込むほど学んだことは、限りなく大きな財産になりました。
その加藤一二三先生が、65年以上にわたって「家の光」に詰め将棋を毎月執筆され、「ギネス世界記録」に登録されることになり、棋士として、また同郷の後輩として、こんな嬉(うれ)しいことはありません。
加藤一二三先生には、益々(ますます)お元気でご活躍され、将棋界を大いに盛り上げて頂きたいと思うばかりです。